keiko 自己紹介

静岡市で仏像彫刻を習っています。素晴らしい先生と先輩・仲間に恵まれ、半年で止めるだろうと思っていた仏像彫刻は10年を超えて続いています。唯一困るのは、彫刻仲間との情報交換により欲しい道具がどんどん増えていくこと(笑い)。
自分用白衣観音 顔

先生はこうおっしゃいます。
「仏像彫刻は上手い下手ではありません。心が大事」
だから大した技量ではない私もその言葉を信じ、自分の持てる力をつぎ込みつつ心をこめて彫っています。

仏像の事なんて書いちゃってますが実は全く知識がありません。HPを立ち上げるまでお地蔵さんの持ち物を
「桃(正式名称:宝珠・ほうじゅ)」
「イカ(正式名称:幢幡・どうばん)」
「かんてら(正式名称:柄香炉・えごうろ)」
と呼んでいたくらいで(^^;、ここを作るために調べたことばかりです。
お地蔵さんの持ち物

棺に入れてやれる仏像を作ろうと思ったきっかけは祖母の死でした。

大往生してくれたおかげで辛さというものはありませんでしたが寂しさは募りました。出棺前、祖母が好きだった高崎観音の写真を家族が入れてやるのを見て私は「仏像も一緒に入れてやれれば」と思ったのですがそんな前提で作ってこなかったため、仏像を手放すことができませんでした。

家族親族が「おばあちゃん、観音様と一緒だから大丈夫だよ。安心して進んで行って」と代わる代わる語りかけるのを見て、仏像が(それがたとえ写真であれ)亡骸と共に在るということはこんなにも遺される者の心を慰めるのかということをまざまざと感じ、棺に入れる前提の仏像を作ろうと決めたのでした。

そして、全て燃やせる素材で作ること、どうせなら見た目が可愛らしい方が見ていて心和むし、頭がツルツルの方がなでて気持ち良いから、という理由で今の形にたどり着きました。
菜の花畑の小地蔵さん

私は子供の頃から常に動物のいる暮らしをしてきました。仏像彫刻を始めた時期から共に暮らしていたシェパード犬が旅立った時には、初期の6地蔵をお供に付けました。「いや、そんなに要らないから」と言っていたでしょうけど(笑い)。

最近は死への認識も変わってきたので一時期ほどの辛さではないものの、やはり悲しいものは悲しいのです。でもそれでいいのだと思います。それが人間だから。

花見をするこまりちゃん

尚、私の捉え方は仏教の教えに忠実でない部分もあるかと思いますが、一般的な日本人と同じなんちゃって仏教徒(含有量50%)の良いとこ取りなのでヨシとしてください。ちなみに残りの50%は神道と自然崇拝…多分。信仰心は特にありませんが自然に対する畏敬の念は持っています。また宗教の存在意義は生きる者の魂を慰め癒し生きる力を引き出すことであると考えています。

2021年1月吉祥日