写真からイメージを映し込む

今ここにいない誰か・大切な者のために、仏さまを持ちたい。そんな場合もあると思います。

先日いただいたオーダーメイドのご注文はそんな用途でした。写真も見せていただきまして、私がその写真から感じたのは明るく強い生命力と愛らしさと気品。

写真を見たからと言って作品の作りを変えるわけではありません。が、出来上がった作品を見てご注文者様は上記と同じことを感じたそうです。ということは、写真のイメージをしっかり作品に反映できたのかなと。ホッとしました。
写真を基に制作

別に写真を見ても、それが何者でどんな関係で何を願うのかなんて気にしませんのでご安心を。それは必要ない情報なのです。「この人(この子)のために持ちたい」の一言で十分です。私はただただ写真から受け取ったイメージを頭の片隅に置いて静かに彫るだけ。余分な意識が入り込まないように、心静かに。何も意図することなく。私の意図が入り込んだらもうそれは「仏」ではないと思うから。

そして制作が終われば送っていただいた写真は削除します。お客さんの手に渡ったらそれはもう私を離れてお客さんの仏さまだから、気持ちも手放します。

もちろん写真がなくてもいいのですよ。でも、あってもいいという話。こういう機会を与えてもらえる私は、とても幸せです。

ブルーマンデーの儀式

2017年7月31日 [ 小地蔵さん] [ ]

夫の朝食は前夜に用意してトレーにまとめ冷蔵庫へ入れてあります。食べる時にトレーごと取り出し、温めるだけなので夫が自分でやっていて私はノータッチだったのですが、こんな写真を発見したので(笑い)。月曜の朝だけの特別な光景らしいです。
お供え

小地蔵さん、お供えをもらってハッピー?

ブルーな気持ちを奮い立たせる儀式なのでしょうか。敷いているのが広告なのが笑えます。曰く、「自分だけ食べると申し訳ないような気がして。でも毎日やる時間はないので月曜だけ」…職場でお菓子をもらうと同様にお供えしてから食べているようです。

小地蔵さんの下に敷いてあるのは持ち運び用の袋です。2枚重ねに薄いウレタンを挟んで作り小地蔵さんを守っております。

この後は小地蔵さんを連れて出勤です。いってらっしゃい。
「さあ、今日も働くぞー!」by小地蔵さん

亡き猫に

2017年3月15日 [ 小地蔵さん] [ ]

親戚の家で昨年死んだ猫は20歳目前でした。いつもお世話になっているおばさん(私とは直接血はつながらないのだけど血縁の叔父より気が合う・笑)がその命日を前に、その猫を偲んでいる様子だったので一体型の小地蔵さん(携帯型)を贈りました。

一体型小地蔵さん箱詰め

チキンラーメンに見えて困る

それだけ長生きしたら天寿を全うしたと思えるのだけど、いなくなるのはやっぱり寂しいですよね。おばさんは哀しさと寂しさを静かに忍んでいるようです。あまり感情をあらわにしない人なので、心の底に哀しみが沈殿しているように感じます。

猫を弔った霊園へ納めてもいいし、手元に置いて猫の代わりに頭をなでてもいいし、おばさんの良いように使ってもらえればと思います。台座がくっついている一体型なら手に取っても戻すのが楽ですからね。ちょびっと猫目にしてあります。
亡き猫に一体型小地蔵さん

下剋上

2017年2月24日 [ 小地蔵さん] [ ]

ペットを飼う友人との間で、苦笑いしながら使う言葉が「下剋上」です。何かというと、年若い個体が年老いた個体より先に逝ってしまう事。下剋上本来の意味とは全く違うのですがひっくり返る感じを表現しています。例えば12歳の犬を差し置いて5歳の犬が先に死んでしまったり。予想外のことに加え、大抵は早い展開で逝ってしまいます。飼い主としてはひどくショックを受けます。

動物であってもそうなのだからこれが人間の我が子となれば、その痛みは想像を絶することでしょう。
注文後制作の小地蔵さん

幼い子供を亡くした友人知人が複数います。また、亡き祖母は長男(私の父50代で死去)・次男(60代で死去)に先立たれたことを死ぬまで嘆いておりました。101歳などと長生きをしてしまったものだから、嘆く時間も長くて辛かったでしょう。

娘さんとお孫さんを亡くした方の彫った飛天には赤子が抱かれていました。そこに至るまでの十数年、その穏やかで優しい笑顔の奥でどれほどの慟哭を乗り越えてきたのだろう…とその道のりに思いを馳せました。

親が先であれば気持ちの持って行きようもあります。私なんかは、80代の母については「もう年だし順番だから」と納得しているし、若かった父の時はその死に対して抵抗もしましたがそれで死が覆るわけではなくただ自分が苦しいだけなので、少しずつ折り合いをつけていきました。時期は早かったけれども順番通り、というのが救いです。ですが、逆順だったら受け入れることは非常に大変だと思うのです。

先日いただいたオーダーメイドのご注文はそんな哀しみに関することでした。リクエストに応えられただろうか、発送前に完成品の写真は見ていただいているものの実物を気に入っていただけるかな、そんなハラハラドキドキを抱えつつ送り出しました。

送り出す際、小地蔵さんに「○○さんをよろしくね」と唱えたら「あいよ!」と答えてくれたような気がしました。小地蔵さん、新しい家族のために一生懸命働いてくださいよ。ご家族の心が少しでも楽になりますように。

あなたの帰りを待ってます

2017年2月2日 [ 小地蔵さん] [ ]

夫は職場に携帯型の小地蔵さんを置いています。そしてなぜか週末には一緒に帰ってきます。
夫の小地蔵さん

出張の際には閉じたPC上へ置いて出掛けるのだそうで、出張から帰ってデスクに戻ると小地蔵さんが待っていてくれるとか。「PCの上にいる小地蔵さんが見えた瞬間、なんだか安心するんだよ」とは夫の弁。「おかえり~」「お疲れさん」と言ってくれているような気がするそうです。

人に近い形をした物でかつ心があるかもしれないと思われる場合は特に、そこに「誰か」を感じるのだと思います。それはもしかしたら自分自身の鏡かもしれないし、大切に思う他者かもしれないし、目に見えない何か(例えば木の精霊や神仏)かもしれません。いずれにしろ、自分以外の「誰か」が待っていてくれると感じられるのはとても幸せなことだと思います。

小地蔵さんは一人暮らしの友人たちにもお役に立てているようです。冬は特に、暗くて寒い部屋へ入るのが寂しい気持ちになりますよね。だけどそこに待っていてくれる者がいると思えば、それが生身の人間でなくとも、少しだけ心が温まるのではないでしょうか。光地蔵さんを迎えてくれた友人も同じようなことを言ってくれました。
光地蔵2

今は夫と犬がいるけれど、私もいずれは一人暮らしになることでしょう。体温のぬくもりを感じられる動物が飼えるならそうしたいですが、それができない状況に入ったら小地蔵さんズに居てもらう予定です。