松久宗琳という人

2016年11月15日 [ 雑記] [ , ]

現代の仏像彫刻界を導いた大人物を呼び捨てなんかにしちゃって仏師の方々から叱られそうですが…仏像界を知らない素人なのでご勘弁を。

大佛師 松久宗琳という本を読んでおります。松久宗琳氏の作品集なのですがその作品のみならず、宗琳さんが残した言葉の数々が星のごとく輝いて感じられます。ああ、こんな人がいたんだな。こんな人が仏像彫っていたんだな。そりゃあ素晴らしい作品を残しただろうなぁ。なーんて素人なりに魂を揺さぶられる、かの人の在り方なのです。

最も心に沁みたのがこの言葉。
「私は、自分で自分の道をたずねてきた。君らも自分自身でたずねてゆけ」
お弟子さんたちにかけた言葉だそうです。
「決められたことは何一つない。自分で決めよ」
という言葉も。生き方を背中で示す姿勢が好きです。その人の下で修業した先生に教えてもらえるのもありがたいことです。

木の生命を大事にすること。自由や個性をはき違えて形を崩し「我」を主張させた仏像は真の「仏」から遠いものであること。人に手を合わせてもらえる仏像を作るにはまず我を捨てること。この本に書かれている宗琳さんの言葉はどれもよく理解できます。

不特定多数の人々から拝んでもらえる仏像を作るにはそれ相当の魂の鍛錬が必要なのでしょう。技術はもちろんですが。仮にもたった1人からであっても手を合わせてもらえるような仏さま(小地蔵さん・小毬ちゃん)を作ろうとしている私は、宗琳さんの言葉をかみしめてやっていきたいと思います。

だから趣味の仏像彫刻は別物としてとっておくのです。自分のためだけに作るなら、作ること自体を楽しむためのものなら、もっと気楽にできるしね。

ところでこの本ですが、同じタイトルで平成4年に発行された大型本(左)と後に再編されたA4版(右)とがあります。後ほど、中身の違いについて比べてみようと思います

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